2019年3月12日火曜日

リュウキュウってどこだっけ?

コイツ大丈夫か?そりゃ奄美大島とかそこらへんだろ?
って思いますよね。その通り、琉球とは奄美群島以南または沖縄諸島以南を意味する言葉です。リュウキュウ〇〇といえば本来そういうところにいるはずの生物のハズ...

ですが、東京都にある某TY公園及びその周辺ではコイツが大量発生しているんです。
こんにちは✋
リュウキュウツヤハナムグリ(Protaeria pryeri oschimana)です。
この時期はチョコエッグ繭玉の中で羽化し、越冬している時期ですね。
ということで今回はその越冬個体を狙ってきた、というわけです。ちなみにTY公園内での採集は禁じられていますが、今回園内には入らずあくまでその周辺で採集をしました。(というかそもそもこの日は公園に入ること自体できなかった)

昼前にコガネムシ屋のS氏の言うポイントに到着。すると道路脇には驚きの光景が。
チョコベビーがたくさん...?
なんだこれは。一面真っ黒じゃあないか。しかもなんかコロコロしてるし。まるでお菓子のチョコベビーみたいな形のこの物体、分かりましたか?
です。う〇こです。う〇ちです。英語でいうと(ry
なんと道路脇にまで溢れんばかりのpooがそこにはありました。結局いうスタイル
これがヤツらの暴力的な繁殖能力を物語っています。
フンを固めて作られる繭玉はこのチョコベビー層にあるという事前情報から、ひたすら落ち葉とチョコベビーをかき分けて繭玉を探す作業が始まりました。なんと酷い絵面

しかし中々繭玉は見つかりません。まあ小さめのムカデやらヒキガエルやらを見つけるとハァハァしちゃう友人O氏はそこそこ楽しそうでしたが。
「なんかムニュっとしたから掘ったら出てきた(O氏歓喜)」
幼虫は見つかるんですけどね。S氏曰くその深さは深すぎなんだとか。なるほど、もっと浅くか。
君はお呼びじゃあないんだが...なんだそのカメラ目線は(パシャ)
どうやら事前情報から決めたポイントは先駆者、つまり先客がいたようでほとんど見つからないのです。あっても割られた繭玉ばかり...ん?O氏どうした?
ばーん!
おおおっ!ついに見つけた!本職の虫の人(この場合はS氏)が初めて見つけたわけではないのは最早お約束
これがリュウキュウツヤハナムグリか!綺麗な緑の金属光沢です。蛹の皮がついているということはまだ羽化して日が浅いようです。
赤色が入っているのもイイ!そこにシビれる憧r(ry
だが薄い!このポイントはあまりに薄かったのです。モチベも下がりかけてきたのでチョコベビーの写真の地点付近へ賭けることに。すると...
ばばーん!!
出ました!黒化型っしゃあ!!どうだ見たかS氏(ドヤァ
前回お菓子をもらっていたお返しに何匹かS氏に譲ったので、そろそろ自己採集個体が欲しいと思っていた矢先の出来事でもあったので嬉しかったですね!しかも黒化型は珍しいらしいのも評価が高い!今回はこの子も含め2個体しか出ませんでした。
この子も羽化してそんなに日がたっていないみたいですね。皮付きでした。
いいねぇ、渋いねぇ。
どうやらここは先駆者がいないようで、もうボコボコ出てきます。筆者はいっぺんに5個出てきたなんてのが2回もありましたから、ここは相当な密度だったのでしょう。
金色がかった個体。あまり出なかったです。
結果、今回は大成功に終わりました。が、これはある意味では喜ばしくない出来事でもあるのです。
本来日本のある場所だけに生息しているハズの生物が別の場所で生息している。この生物はいわゆる国内移入種と呼ばれ、問題になっています。リュウキュウツヤハナムグリはこれに当たります。

何が問題か?色々考えられますが、やはりその場所の生物相の圧迫という点は大きいと思います。おびただしい数のチョコベビーみたいなフンの写真を見たかと思います。あのフンが公園周辺の地面や植木の根元、果ては側溝に堆積していて、あの光景がずっと続いています。
どれだけの幼虫が潜んでいるのでしょうか。どれだけの成虫がこれから羽化し、子孫を残すのでしょうか。この場に本来いるはずのない・いてはならない種の繁栄を、虫だから・美麗種だからといって見逃していいはずがないのです。
ちょっと調べたところ、この種は八丈島にもすみついているようです。もう一度、生物の在り方について考えるべきですね。

あとついでに言うならば、ゴミが多いですね。ヒキガエルの写真の右の方にも見えますが、コンビニ弁当のプラ容器やらビニール袋、しまいにはシュレッダーにかけられた紙切れがそこかしこに捨てられている。とても綺麗とはいえない場所でした。あんな場所で生物が生きているなんて...

今回は楽しい事がいっぱいでしたが、考えさせられる事もたくさんありました。この経験は忘れないようにしたいですね。

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